Dog Care Guide

ライフステージ別 健康ポイント

子犬期のワクチン接種・狂犬病予防から、避妊・去勢、肥満、高齢犬のかかりやすい病気まで、知っておきたい健康知識をまとめました。

子犬期の健康ポイント:検便とワクチン接種について

子犬の時から病気の予防を心がけてください。

生後1ヶ月くらい検便と駆虫
生後2〜3ヶ月の間混合ワクチンの接種
上記の1ヶ月後くらい混合ワクチンの追加接種
生後90日くらい狂犬病予防法に基づいた狂犬病予防ワクチンの接種

※通常は以上2回の接種ですが、3回以上の接種が望ましい場合もあります。
※接種後に保健所で愛犬の登録をします。
※予防注射のある病気は重大な疾病で、発病した場合は死亡率の高いものです。治療が難しいものが多く、予防が何より重要です。

愛犬にもヒトと同じくらいの病気があります。ヒトと同様のものもあれば、愛犬独特のものもあります。病気をさせないためには、良質な食事と正しい衛生管理、そしてストレスをかけない生活が大切です。それでも伝染病のように個人では避けられない病気もあります。伝染病にかからないため、あるいはかかった時に症状を軽くするためには、ワクチン接種が必要です。ヒトのワクチンとは多少、効果に違いがあり、完全に感染を阻止することはできませんが、感染しにくくしたり、仮に感染しても軽症にする効果があります。また毎年接種することにより、免疫力を維持できます。獣医師の先生と相談して、必ず受けるようにしてください。

接種するときには、愛犬の健康状態を注意深く確認してください。
・元気はあるか ・寄生虫はいないか ・食欲は普段通りか ・ウンチの状態が健康ウンチか ・ストレスのかかった状態ではないか
健康面などで気になることがある場合、かかりつけの先生にご相談ください。疾病予防のためにワクチンによる予防接種は必ず実施してあげてください。

ワクチン接種:ジステンパー/犬伝染性肝炎/レプトスピラ病/パルボウイルス感染症

ジステンパー、犬伝染性肝炎、レプトスピラ病、パルボウイルス感染症は、経口感染といって、病原菌を持った犬と接したり、病原菌を持った犬の排泄物をなめたりすることにより、口を通して伝染します。愛犬にとっては大変怖い病気で、ひどいときには感染後24時間から48時間で死に至る事さえあります。これらの伝染病には混合ワクチンがあり、先生とご相談の上、効果的なワクチンプログラムに沿って、定期的にワクチン接種を受けてください。

狂犬病

ワクチン接種が義務づけられている病気が狂犬病です。ヒトにも感染する大変怖い病気ですので、狂犬病予防という法律があり、愛犬を飼う人は誰もが愛犬にワクチンを1年に1回接種させなければなりません。幸いなことに日本では20年以上発病例はありませんが、他国では現在でも多数発生しています。狂犬病の疑いのある犬がヒトを噛む事件が発生したら、すぐに保健所に届け出て、隔離する必要があります。

投薬:フィラリア予防

フィラリア(犬糸状虫)を持っている犬が原因となり、蚊の媒介によって感染します。フィラリアの成虫は長さ約20〜30センチ、直径1.0〜2.0ミリくらいあり、これが心臓内に何匹も寄生するため、感染した場合には寿命をまっとうすることはできません。内服の予防薬を投与することによって感染を防ぐことができます。

投薬:寄生虫について

寄生虫で目に付きやすいのがノミです。体長1ミリくらい。体の表面で走ったり、跳んだりしています。ブラッシングやコーミングで黒い粒を見つけたら、濡れたティッシュの上に置いてみましょう。赤くなったら血を吸ったノミの糞です。ノミを見つけてもつぶさないでください。
マダニは全身に寄生します。ハジラミは体毛についた白いホコリのように見えます。べん虫、回虫、鉤虫、条虫などは体の中に寄生します。フィラリアも寄生虫の一種です。定期検診で検便や血液検査をして、予防や駆虫を行いましょう。

避妊・去勢について

愛犬が女の子の場合(避妊手術)
避妊手術を受けることによって、乳腺腫瘍や子宮・卵巣などの病気を予防することができます。妊娠を望まないのであるなら、なるべく早い時期に避妊手術を受けることをおすすめします。また生理による出血や遠ぼえなど、発情期に見られる様々な問題も防ぐことができ、精神的・行動的に安定した愛犬になります。健康と長生きにも良い影響を与えます。避妊手術は、1回目の発情期を迎える前が理想的です。遅くとも2回目を迎える前には行うのが良いのですが時期はかかりつけの獣医師の先生に相談しましょう。

愛犬が男の子の場合(去勢手術)
去勢をすると、発情期に出ることのある放浪癖がつくことを防ぐことができます。また、電柱などにオシッコして歩くマーキング行為を防止できる場合もあります。生後6〜12ヵ月くらいが手術を受けるのに最適なタイミングですが、時期はかかりつけの獣医師の先生に相談しましょう。

手術後
手術前と比較して運動量が少なくなる傾向があります。以前と同じ量の食事を与え続けていると、肥満になる可能性がありますので、与える食事の種類、カロリー等について獣医師の先生にご相談ください。

歯と口のトラブルについて

健康な愛犬の歯は白く、歯ぐきはきれいなピンク色をしています。また口臭も感じられません。定期的に愛犬用のブラシで磨いたり、指先に布やガーゼを巻きつけてマッサージをしてあげれば、歯や歯ぐきの病気を予防することができます。歯ぐきがただれていないか、歯がぐらついていないか、毎日見てあげることが大切です。

歯肉炎
歯石がたまると、ヒトと同じように歯ぐきに炎症をおこします。なるべく早い時期に獣医師の先生に診てもらい、早期発見で歯肉炎になる前に治してもらいましょう。歯肉炎は細菌によって起こります。歯ぐきが赤くただれる歯肉炎になってしまったら、感染症の治療を行い、さらにはれを引かす治療が必要となります。歯ぐきのはれがひどくなると、潰瘍ができ、食事ができなくなることもありますので気をつけてください。

口臭
口臭がひどく感じられる場合、口の中が化膿している可能性があります。歯ぐきのただれ、口の奥に盛り上がった箇所がないかを調べます。炎症がおきている場合、口内炎の可能性もありますので、すぐに獣医師の先生に診てもらってください。

ドライフードがおすすめ
ドライフードはかたいので、カリカリと噛み砕いて食べることで、歯石がつきにくく、歯の病気予防にもなります。

肥満について

ヒトと同じように、体重過剰や肥満は、糖尿病や骨格の病気の原因になることがあります。また心肺機能の低下や感染症に対する抵抗力を低下させるなど、健康に良くない条件を増やすことになります。まるまると太った愛犬はかわいいものですが、肥満は愛犬の健康を害する大きな要因であるということを認識してください。

肥満の原因
愛犬の肥満の原因はヒトとまったく同じです。それは必要以上にカロリーをとっているからです。運動不足もその原因ではありますが、太っている愛犬に急激な運動はかえってマイナスです。また愛犬の運動要求量はとても高く、それを日常生活で満たすのは大変です。ですからライトタイプのフードを与えるなど、食事のカロリーを調整することで体重管理をしてあげてください。

肥満のチェックの仕方
愛犬の胸を両手ではさみ、もし肋骨にまったく触れることができず、ウエストもなく、お腹が垂れ下がっているなら肥満です。標準体重の15%以上の体重で肥満と定義されます。動物病院で、獣医師の先生から適切な減量の指導を受けてください。

BCS(ボディコンディションスコア)体形早見表 1〜5段階

※BCSとは体重による体形を5段階で表示するものです。

高齢犬の健康維持について

高齢犬の食事
最近ではヒトと同じようにペットにも高齢化が進んでいます。愛犬も加齢とともに免疫力が低下し、様々な病気を発症する可能性が高くなっていきます。免疫力の強化をサポートするビタミンEやベータカロチンなどの栄養素を補充できるフードも高齢犬の健康維持には必要です。
高齢犬は、活動量にも低下が見られ、成犬時と同じ食事を与えていると肥満になる可能性があるので、シニア用の脂肪分の低いカロリーを調整したフードを与えるようにしてください。
また今までは高齢になると、腎臓のために、タンパク質を過剰に制限していましたが、最近の研究により最適量のタンパク質を含む食事は腎障害の原因になることはなく、制限をする必要がないことが分かっています。衰える傾向にある体力・筋力を維持するには、高品質の動物性タンパク質が必要です。

気をつけるべき代表的な病気
白内障は老化によって起こりますが、糖尿病によって起こる場合もあります。愛犬の水晶体がにごり、視力が低下するため、歩くときに物にぶつかったりします。投薬で進行を遅らせることができますが、場合によっては手術により水晶体を摘出しなければならないこともあります。白内障になると目が見えにくいため、おびえて、攻撃的になることもあります。

高齢犬の主な病気と早期発見チェックポイント

腎不全水をよく飲む/尿の回数が多い/体重、筋肉、食欲の低下が見られる
糖尿病よく食べる/水をよく飲む/尿の回数が多い
胃腸病物を吐く/ガスでお腹が張っている/下痢をする
関節炎関節が硬くなっている/散歩、階段の上り下り、ジャンプしたり遊ぶことを嫌がる
難聴寝息が大きい/大きな音にも無反応
白内障と視力の低下家具、ドア、壁にぶつかる/簡単に方向を間違える/目が白くにごっている
クッシング症候群お腹が張っている/水をよく飲む/尿の回数が多い/よく食べる/抜け毛が多い/筋肉、活動力の低下が見られる
認識障害症候群簡単に方向を間違える/家族に対する反応が鈍くなる/異常な時間に寝たり、起きたりする/家庭内のしつけができなくなる
心臓病苦しそうな呼吸/咳をする/活動量の低下が見られる/失神する
歯周病息がくさい/歯に歯石がついている/歯ぐきが炎症を起こしている/よだれがかなり多い/顔や口付近を触られることを嫌がる
癌異常なしこり(腫瘤)/しこり(腫瘤)が成長している
肥満理想的な体重よりも15%以上増えている